
暖かくなると、自分の臭いについて気になる瞬間が増えてくるのではないでしょうか。
特に汗ばむ季節や運動後など、周りの目が気になることも。
実は日々の衣類選びやちょっとしたお手入れによって、この悩みを大きく軽減することも可能です。
当ブログでは、気になる臭いを抑える効果のある繊維製品や衣料品について、分かりやすく解説していきます。
今日からすぐにあなたの生活に取り入れられる体臭対策を、一緒に見つけていきましょう。
1.なぜ臭う?体臭と衣類の関係
体臭は、汗や皮脂、そして皮膚に存在する常在菌の働きによって発生します。
汗そのものはほとんど無臭ですが、汗に含まれる成分や皮脂が、皮膚の表面にいる細菌によって分解される際に、様々な臭い物質が生まれます。
特に、汗をかきやすい脇の下や足の裏などは、細菌が繁殖しやすく、臭いが発生しやすい箇所です。
衣類は、この体臭の発生と密接に関わり、汗や皮脂を吸着する役割を担っています。
衣類の素材や構造によって、吸湿性や通気性が大きく異なります。
例えば、ポリエステルは通気性が悪く、汗を吸収しにくい性質を持つため、汗が蒸発しにくく、細菌が増殖しやすい環境に。
化学繊維全般に、吸水性が低い傾向があるため、肌表面に汗が長く留まり、常在菌が繁殖しやすいと言われています.
このように、毎日身につける衣類との関係性を理解し、適切な衣類を選ぶことも非常に大切です。
衣類が汗や皮脂を適切に処理できるかどうかで、体臭の悩みは大きく左右されると言えるでしょう。
2.臭いを抑える衣類素材:賢い選び方
体臭を抑えるためには、衣類の素材選びが非常に重要です。
2-1.綿(コットン)
肌触りが優しく、吸水性・吸湿性に優れています。
汗や臭いを吸収してくれるため、臭いが外に伝わりにくく、快適に過ごせるでしょう。
ただし、乾きにくく汗冷えを起こすことがあるため、スポーツには不向き。
ワキガ体質の人にとっても、綿100%の素材は吸水性と通気性に優れているため、相性の良い素材と言えるでしょう。
インナーとして着用することで、トップスがポリエステル素材であっても汗染みを防ぎ、臭いを軽減する効果が期待できます。
2-2.麻(リネン)
シャリ感のある風合いで、吸水性・吸湿性に優れ、清涼感があるため夏にぴったりの素材です。
綿よりも通気性に優れているため、熱がこもりにくく、ワキガの臭いの原因となる菌の抑制や消臭にも効果が期待できます。
さらに、ペクチンという成分を含んでいるため、汚れにくいという特徴も持っています。
ただし、シワになりやすいという点には注意が必要です。
2-3.ウール
吸湿性に優れ、夏は涼しく、冬は暖かい特徴があります。
ウールには、臭いの原因となるアンモニアや乳酸などの物質を吸収する性質があり、防臭効果が高いことが知られています。
特にメリノウールは吸放湿性にも優れており、ウェア内が蒸れにくいのが特徴です。
吸湿性が高いため、皮膚上の汗を素早く吸収し、消臭機能によって汗による臭いを抑制することができます。
ウルトラライトメリノウールシャツのように、メリノ素材とポリエステルを混合することで、雨や汗に濡れても完全に乾燥するまでの時間が大幅に短縮される製品も。
ただし、乾きにくく汗冷えを起こすこともあるため、スポーツなどのシーンにはあまり適していません。
洗濯時にはニオイ対策を行うことをおすすめします。
2-4.絹(シルク)
上品な光沢感があり、天然由来の吸放湿性を持つため、夏は涼しく、冬は温かい。
消臭性や天然の抗菌性も備えています。熱にも強く、酸にも比較的強いという特徴もあります。
2-5.ポリエステル
速乾性があり、洗濯しても型崩れしにくく、太陽の熱にも強いというメリットあり。
しかし、通気性が悪く、汗を吸収しにくいため、脇に汗が溜まりやすく、ワキガの臭いが強くなることがあります。
吸水性がないため、汗をかいた皮膚が蒸れやすく、細菌にとってはエサも水分も豊富で繁殖しやすい環境となります。
静電気が発生しやすく、汚れが付着しやすく落としづらいというデメリットも。
汗のような水分をほとんど吸収しないため、一度臭いがつくとなかなか取れないという声も。
ただし、最近では、繊維形状を工夫することで吸水性や速乾性を高めたスポーツ用のトレーニングシャツなども開発されています。
2-6.消臭繊維
繊維そのものに消臭機能を持たせたもので、洗濯しても効果が長続きするのが特徴です。
臭気成分と化学反応を起こすことで無臭の物質に変化させる化学反応型のものや、消臭効果のある物質を繊維構造に練り込んだり、化学結合させたりするものがあります。
CLEANMELL®のように、特定の悪臭物質のみを無臭化するため、汗や体臭などの嫌なニオイだけを消し、柔軟剤などの良い香りはそのまま残すことができるセレクト消臭機能を持つものもあります。
アンモニアなどの悪臭成分に対して高い消臭効果を発揮し、ワークウェアやスポーツウェアなど汗をかきやすいシーンに最適です。
2-7.抗菌防臭加工繊維
繊維に抗菌作用や防臭効果を付与する加工を施したもの。
菌の繁殖を抑えることで、汗の臭いを防ぐ効果が期待できます。
様々な企業が独自の技術で開発されています。
・帝人フロンティアのケミタックβやマイティトップⅡ
・東レのマックスペック
・東洋紡STCの清潔革命
・旭化成のロイカCF
など、多くのブランドが存在します。
ベイシアとグンゼが共同開発した「Puredeo」は、綿素材でありながら抗菌防臭・消臭機能を持つ衣料品として注目されています。
2-8.吸汗速乾性繊維
汗を素早く吸収し、乾燥させる機能を持つ繊維。
汗が肌に長時間留まるのを防ぎ、雑菌が繁殖しやすい湿った環境を減らすことができます。
スポーツウェアに多く用いられており、汗をかいてもサラサラとした快適な着心地を保つことができます。
最近では、UVカットや防臭効果などを加えた高機能な素材も。
3.消臭効果を長持ちさせる!衣類の洗濯のコツ
消臭効果のある衣類を長く使うための洗濯と保管のコツをご紹介!
3-1.洗濯時のポイント
洗剤や柔軟剤は、洗濯物の量に合わせて適量を使用。
規定量を超えて入れすぎると、洗剤が残ることで菌の繁殖の原因となり、かえって臭いを発生させてしまうことがあります。
皮脂汚れや汗汚れは酸性なので、粉末洗剤や重曹、セスキ炭酸ソーダなど弱アルカリ性の洗剤を使用すると中和されて汚れが落ちやすくなります。
40℃程度のお湯で洗濯すると、洗剤の酵素が活性化し汚れや臭いがより落ちやすい。
特に臭いが気になる場合は、酸素系漂白剤を適量入れた40~50℃のお湯に1時間ほどつけ置きしてから洗濯すると効果的。
ただし、漂白剤が使用できるかどうかは、衣類の洗濯表示タグを要確認。
重曹を使用する場合は、ぬるま湯に溶かして30分ほどつけ置きした後、通常通り洗濯します。ただし、ウールやシルクなどのデリケートな素材には使用できません。
3-2.乾燥時のポイント
洗濯後は、菌が繁殖するのを防ぐため、できるだけ早く乾燥させることが重要。
にコインランドリーの乾燥機は家庭用よりも高温になるため、より効果的。
(事前に洗濯表示タグを要確認)
自然乾燥させる場合は、風通しの良い場所に干すことで、湿気を飛ばし、臭いを自然に飛ばすことができます。生乾きは雑菌が繁殖しやすい。
おわりに:今日からできる体臭対策を始めましょう
今回のブログでは、臭いを抑える効果のある衣類選びとケアについて、様々な情報をお届けしました。
体臭ケアの方法は様々ありますが、適切な衣類を選び、正しい洗濯と保管方法を実践するだけでも臭いをきく改善できる可能性があります。
素材にこだわった衣類を選び、汗をかいたらこまめに着替える、そして丁寧に洗濯し、風通しの良い場所で保管する。これらの小さな工夫が、あなたの自信につながり、より快適な毎日を送るための一歩となるはずです。もう臭いに悩む日々とはさようならして、爽やかな自分を手に入れましょう。
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